室内環境に関する Q&A
一般の方や関連企業の方などが室内環境に関して抱いているさまざまな疑問に答えることを目的として室内環境Q&Aを作成しましたので、 暫定第1版として公開いたします。いろいろな方にこのQ&Aをご活用いただければと思っております。
 今回のQ&Aでは、室内環境に関してこれまでいろいろな形で、またいろいろな分野に関して質問を受けた項目などを取り上げることにしました。回答は室内環境学会員に書いてもらっておりますが、現状の会員の専門性を考慮にいれると必ずしも網羅できる状況にはなく、とりあえずできるところから開始しております。今後、室内環境学会の活動がさらに広がっていけば、より多くの質問に答えられるようになるものと考えております。「暫定第1版」が表しているように、今回の公開で終わりというわけではなく今後増やしていくとともに、内容の充実も諮りたいと考えております。
 回答ですが、一つの質問に対して複数の室内環境学会員が回答を作成しました。しかし、室内環境に関わる問題は必ずしも正解が一つに定められるものではありません。また今日までに十分には解明できておらず、意見等が異なる課題もあると考えています。Q&Aは社会連携委員会が編集した後に公表しておりますが、まだまだ検討すべき点も残されているかとは思っております。様々なご意見を伺いながら、随時修正を加えていきたいとも考えております。
部屋で感染予防をするための具体策を..........
部屋で感染予防をするための具体策を教えてください。
インフルエンザの予防について、室内の温湿度について説明します。インフルエンザはウイルス性疾患です。ウイルスが活動しにくくなる部屋は、湿度60〜80%、室温20〜25度といわれています。インフルエンザウイルスをはじめとする冬に流行するウイルスは、空気の乾燥しているところを好んで活動します。湿度が50%になると、ウイルスは約3%の生存率になるといわれていますので、室内の湿度を60〜80%にすると良いでしょう。冬期においては、室内はエアコンなどで乾燥が進みやすいため、できれば加湿器などで部屋の湿度を上げると効果的です。洗濯物を室内に干すだけでも室内の湿度は上昇します。しかし湿度を上げすぎると室内に結露が生じ、カビの発生原因になりますので注意が必要です。またウイルスは気温の低いところも好みます。室内温度は、20〜25度に設定するとウイルスは活動しにくくなります。さらに、ウイルスが室内にとどまりやすくなるので、換気をこまめにすることも重要です。

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